ブログで1番気を使うのが、文章構成。やはり、誰しも上手に文章を書きたいと思うのです。
ただ、多くの方が気を取られがちなのですが、文章にばかり気にして、『見た目』を気にしない人は少なくありません。
ブログで公開する文章は、文字装飾やフォントサイズ、段落構成などもユーザーの目を引く重要な要素です。
しかし、初めてブログを書く際には、このことを理解できている人はほとんどおらず、文章だけに集中してしまいがちです。
今回は、文章を書く上で、読者が読みやすい文字装飾や段落構成などについて解説させていただきます。
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段落の使い方
段落は、簡単に言ってしまえば、文章の折り返しです。段落を入れることで、文章をただツラツラと書き連ねるよりも、格段に見やすくなります。
1つ、例をお見せします。
吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓(とん)と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。吾輩はここで始めて人間というものを見た。しかもあとで聞くとそれは書生という人間中で一番獰悪(どうあく)な種族であったそうだ。この書生というのは時々我々を捕(つかま)えて煮て食うという話である。しかしその当時は何という考(かんがえ)もなかったから別段恐しいとも思わなかった。ただ彼の掌(てのひら)に載せられてスーと持ち上げられた時何だかフワフワした感じがあったばかりである。掌の上で少し落ち付いて書生の顔を見たのがいわゆる人間というものの見始(みはじめ)であろう。この時妙なものだと思った感じが今でも残っている。第一毛を以て装飾されべきはずの顔がつるつるしてまるで薬缶(やかん)だ。その後猫にも大分逢(あ)ったがこんな片輪には一度も出会(でく)わした事がない。のみならず顔の真中が余りに突起している。そうしてその穴の中から時々ぷうぷうと烟(けむり)を吹く。どうも咽(む)せぽくて実に弱った。これが人間の飲む烟草(タバコ)というものである事は漸(ようや)くこの頃(ごろ)知った。
引用:夏目漱石/吾輩は猫である
これは文豪『夏目漱石』の有名な作品【吾輩は猫である】から引用した文章です。
段落を入れない状態だと、非常に見づらいです。今度は段落を入れています。
吾輩は猫である。名前はまだない。
どこで生れたか頓(とん)と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。
吾輩はここで始めて人間というものを見た。しかもあとで聞くとそれは書生という人間中で一番獰悪(どうあく)な種族であったそうだ。この書生というのは時々我々を捕(つかま)えて煮て食うという話である。
しかしその当時は何という考(かんがえ)もなかったから別段恐しいとも思わなかった。ただ彼の掌(てのひら)に載せられてスーと持ち上げられた時何だかフワフワした感じがあったばかりである。
掌の上で少し落ち付いて書生の顔を見たのがいわゆる人間というものの見始(みはじめ)であろう。この時妙なものだと思った感じが今でも残っている。第一毛を以て装飾されべきはずの顔がつるつるしてまるで薬缶(やかん)だ。
その後猫にも大分逢(あ)ったがこんな片輪には一度も出会(でく)わした事がない。のみならず顔の真中が余りに突起している。そうしてその穴の中から時々ぷうぷうと烟(けむり)を吹く。どうも咽(む)せぽくて実に弱った。
これが人間の飲む烟草(タバコ)というものである事は漸(ようや)くこの頃(ごろ)知った。
引用:夏目漱石/吾輩は猫である
いかがでしょうか?
非常に文章が見やすくなり、段落が無い文章に比べると、目が疲れないと感じるはずです。
このように段落を入れ文章を区切ることで、読む側に疲れなくさせる効果もあります。
人は、文章をリズムで読みます。空気を吐き出しながらずっと声は出せないように、どこかで『息継ぎ』をさせる必要があります。
段落のない文章は、そのまま息を吐き続けながら読むのと同じようなものです。
そういったペースを上手に調整してあげる方法が『段落』になります。
強調したい文章に色を付ける
実は読者の方は驚くほど文章を読んでいません。ただ、それはちゃんと読まない読者が悪いのでもなく、読ませ続けられる自分自身が悪いのではありません。
今の世の中、本当に数え切れないほど沢山の情報が日々すごい速さで発信されています。そういったすごいスピードで流れる情報を効率よく集める方法として『流し読み』するというのがもっとも効率の良い方法なのです。
こういった現代のニーズに答えているのが、キュレーションサイトやまとめサイトなのです。一部のユーザーからは検索結果の上位にキュレーションサイトやまとめサイトが来ることを嫌がる人もいますが、『情報を素早く集める』という需要に対しては非常にマッチしたコンテンツとなります。
では、ブログで記事を読んでいただくにはどうすればいいのか、その施策の1つとして、強調したい文章に色を付ける、という方法があります。
読者は、文章を淡々と下まで読んでいきますが、ほとんど頭には入っていません。
ただ、淡々と文章を読んでいても、色がついている文章だけは頭に入ります。
例で例えてみます。
吾輩は猫である。名前はまだない。
どこで生れたか頓(とん)と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。
吾輩はここで始めて人間というものを見た。しかもあとで聞くとそれは書生という人間中で一番獰悪(どうあく)な種族であったそうだ。この書生というのは時々我々を捕(つかま)えて煮て食うという話である。
しかしその当時は何という考(かんがえ)もなかったから別段恐しいとも思わなかった。ただ彼の掌(てのひら)に載せられてスーと持ち上げられた時何だかフワフワした感じがあったばかりである。
その時不思議(ふしぎ)な気持ちになったことを吾輩は覚えている。人間は時としてあまりにも予想(よそう)のつかない行動をする生き物だということを身をもって知った。
掌の上で少し落ち付いて書生の顔を見たのがいわゆる人間というものの見始(みはじめ)であろう。この時妙なものだと思った感じが今でも残っている。第一毛を以て装飾されべきはずの顔がつるつるしてまるで薬缶(やかん)だ。
その後猫にも大分逢(あ)ったがこんな片輪には一度も出会(でく)わした事がない。のみならず顔の真中が余りに突起している。そうしてその穴の中から時々ぷうぷうと烟(けむり)を吹く。どうも咽(む)せぽくて実に弱った。
これが人間の飲む烟草(タバコ)というものである事は漸(ようや)くこの頃(ごろ)知った。
引用:夏目漱石/吾輩は猫である
どうでしょうか?今、この文章を読んで《ある事》に気がついた方はほとんどいないのではないでしょうか?
実は今回の引用には、存在しない文章が紛れ込んでいます。そのことに気が付かないことこそが、『読者は驚くほど文章を読んでいない』状態です。
先程の『段落の使い方』で夏目漱石の【我輩は猫である】を引用した時は、その文章は入っていませんでした。
なので、そのときに文章をしっかり読んでいる人が、今引用した【我輩は猫である】を読んでみると、付け足された文章の存在に気がつくはずです。
そして、その付け足された文章部分を今度は色を付けてみます。
吾輩は猫である。名前はまだない。
どこで生れたか頓(とん)と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。
吾輩はここで始めて人間というものを見た。しかもあとで聞くとそれは書生という人間中で一番獰悪(どうあく)な種族であったそうだ。この書生というのは時々我々を捕(つかま)えて煮て食うという話である。
しかしその当時は何という考(かんがえ)もなかったから別段恐しいとも思わなかった。ただ彼の掌(てのひら)に載せられてスーと持ち上げられた時何だかフワフワした感じがあったばかりである。
その時不思議(ふしぎ)な気持ちになったことを吾輩は覚えている。人間は時としてあまりにも予想(よそう)のつかない行動をする生き物だということを身をもって知った。
掌の上で少し落ち付いて書生の顔を見たのがいわゆる人間というものの見始(みはじめ)であろう。この時妙なものだと思った感じが今でも残っている。第一毛を以て装飾されべきはずの顔がつるつるしてまるで薬缶(やかん)だ。
その後猫にも大分逢(あ)ったがこんな片輪には一度も出会(でく)わした事がない。のみならず顔の真中が余りに突起している。そうしてその穴の中から時々ぷうぷうと烟(けむり)を吹く。どうも咽(む)せぽくて実に弱った。
これが人間の飲む烟草(タバコ)というものである事は漸(ようや)くこの頃(ごろ)知った。
引用:夏目漱石/吾輩は猫である
このように赤文字にすることで、読む側はこの『1文だけ』を頭に入れます。
実は、この文字色を使うことで、読者の読む気持ちを『リセット』させることができます。
例えば、流し読みをすると脳が文章の内容を頭に取り入れないような状態となります。しかし、文章で赤文字にしてあるところを読み、読む気持ちがリセットされると、話のストーリーを繋げようと前後の文章も読もうとします。
なので、赤文字の文章の前後にはサブ的に重要な文章を入れておくといいです。
気をつけるべき点としては、短い感覚で文字の色を変えたり、いろいろな色を取り入れてしまうことです。
短い間隔で色の違う文章が続くと、どの文章が重要なのか曖昧になり、結局はあまり重要ではないと判断され流し読みされます。
使う色を多すぎると、読者が疲れます。使う色はよほどの理由がない限りは再考でも《赤・青》の2色程度にしておきましょう。
文字の大きさを変える
読者にインパクトを残す手っ取り早い方法として、文章の一文の文字サイズを変える方法があります。
通常、文章は読者が見やすい文字サイズにするのが当たり前ですが、一文だけ文字のサイズを変え、読む側の流し読みのリズムをあえて崩すことを狙います。
小さい文字サイズに変えれば、「なんで小さいんだ?」という理由で気になりますし、大きな文字サイズであれば、嫌でも目に入ります。
例えば、以下の【吾輩は猫である】で見てみると、
吾輩は猫である。名前はまだない。
どこで生れたか頓(とん)と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。
吾輩はここで始めて人間というものを見た。しかもあとで聞くとそれは書生という人間中で一番獰悪(どうあく)な種族であったそうだ。この書生というのは時々我々を捕(つかま)えて煮て食うという話である。
しかしその当時は何という考(かんがえ)もなかったから別段恐しいとも思わなかった。ただ彼の掌(てのひら)に載せられてスーと持ち上げられた時何だかフワフワした感じがあったばかりである。
掌の上で少し落ち付いて書生の顔を見たのがいわゆる人間というものの見始(みはじめ)であろう。この時妙なものだと思った感じが今でも残っている。第一毛を以て装飾されべきはずの顔がつるつるしてまるで薬缶(やかん)だ。
その後猫にも大分逢(あ)ったがこんな片輪には一度も出会(でく)わした事がない。のみならず顔の真中が余りに突起している。そうしてその穴の中から時々ぷうぷうと烟(けむり)を吹く。どうも咽(む)せぽくて実に弱った。
これが人間の飲む烟草(タバコ)というものである事は漸(ようや)くこの頃(ごろ)知った。
引用:夏目漱石/吾輩は猫である
このように、文字のサイズが他の文章と違うだけで意識がそちらに向きます。
ただ、人は文章をリズム的に読むので、文字サイズ変更の乱用は読者を疲れさせてしまうだけなので、ここぞというときに使いましょう。
バランス良く文字装飾を入れる
これまでの文章構成方法を全てバランス良く入れると、以下のようになります。
吾輩は猫である。名前はまだない。
どこで生れたか頓(とん)と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。
吾輩はここで始めて人間というものを見た。しかもあとで聞くとそれは書生という人間中で一番獰悪(どうあく)な種族であったそうだ。この書生というのは時々我々を捕(つかま)えて煮て食うという話である。
しかしその当時は何という考(かんがえ)もなかったから別段恐しいとも思わなかった。ただ彼の掌(てのひら)に載せられてスーと持ち上げられた時何だかフワフワした感じがあったばかりである。
掌の上で少し落ち付いて書生の顔を見たのがいわゆる人間というものの見始(みはじめ)であろう。この時妙なものだと思った感じが今でも残っている。第一毛を以て装飾されべきはずの顔がつるつるしてまるで薬缶(やかん)だ。
その後猫にも大分逢(あ)ったがこんな片輪には一度も出会(でく)わした事がない。のみならず顔の真中が余りに突起している。そうしてその穴の中から時々ぷうぷうと烟(けむり)を吹く。どうも咽(む)せぽくて実に弱った。
これが人間の飲む烟草(タバコ)というものである事は漸(ようや)くこの頃(ごろ)知った。
引用:夏目漱石/吾輩は猫である
最後に
文章構成と言っても、文章に決まりはないので、必ずしもこういった型にハマる必要はありません。
ただ、今回ご紹介した文章構成は、どんな文章に対しても有効なものなので、基本として覚えていただければ、今後のブログ記事執筆に役立ちます。